大竹幾久子
2013: 第29回(2013年)朝日歌壇賞にロサンゼルスの大竹幾久子さんが選ばれる 「あれしきの被曝で何を騒ぐかと言ってはならぬ我は被爆者」
2013年 第29回朝日歌壇賞入賞歌 大竹幾久子さん永田 和宏 選
「あれしきの被曝で何を騒ぐかと言ってはならぬ我は被爆者」(2012年7月30日入選歌)
選者 評大竹さん、重い歌だ。原発事故の被曝量をき…
大竹幾久子の詩「原爆」 2016年羅府新報新年懸賞(詩)佳作
大竹幾久子
原爆
原爆は 赤
劫火と血の色
原爆は黒
夜のように暗くなって
「黒い雨」が降った
原爆は 白になれ
平和の鳩の白に…
大竹幾久子の詩「被爆者が着ていた服の写真展」 2016年羅府新報新年懸賞文芸(詩)佳作
大竹幾久子
被爆者が着ていた服の写真展
原爆の被爆者が着ていた服の写真展を
もしも 私がやるなら
真っ白いパネルを 一枚
その横に
真っ黒いパネルを 一枚
掲げる
真っ白いパネルは
4000度もの閃光をあびて
蒸発してし…
大竹幾久子の詩「戦死」 2018年羅府新報新年懸賞文芸 (詩) 第二席
大竹 幾久子
戦 死
伯父は
フィリピンで
戦死した
撃たれて歩けなくなった戦友を
背負って
退却している時に
地雷を踏んで爆死した
負われていた人は
生き延びて
戦後すぐに
未亡人となった伯母に
形見の鉄兜を届けに来て
伯父の…

